舞台が違う馬の祭りを書き綴るノート
夏が終わる頃、遠い大地へ向かった。これまで訪れた他地域のイベントは、伝統的な衣装や屋台の賑わいが印象的だけど、ここでは大自然が舞台となる点が、何よりも新鮮。
朝靄が残る早朝に、北海道の馬の祭り会場へ到着。広々とした牧草地から先には、連山が薄く霞んで見える。
ほどなくして響いた蹄と太鼓の低い音。鮮やかな装飾を施された姿で、静かな大地をゆったりと行進する。
優雅さはこれまで体験してきた、華やかな傘振りや山車の賑わいとはまるで違う。
北海道の馬の祭りは、人も動物も自然に溶け込み、香りや風から受ける温もりさえも、一部となってる。昼下がり、私は他地域と違う点を素朴な旅ノートに綴った。
例えば南では観客が手を振り、陽気な音頭が続く一方、北海道の馬の祭りでは鼓動みたいな静謐さが支配的だ。
以前訪れた西みたいな鮮烈さはないけれど、心が無防備に解ける心地良さがある。少し違った魅力を体験出来るから、すっごくオススメ。やっぱり違いにこそ、凄く魅力が詰まってます。